◇◇◇再犯おそれ「極めて大きい」懲役2年求刑
論告求刑で検察側は、犯行は「幼稚園児から中学生くらいの女の子が使用済みの下着を使って自慰行為をすれば、性的興奮を強く味わえ、気持ち良く自慰行為ができるという被告の性癖から引き起こされた」と指摘。
同種の再犯に及ぶおそれは極めて大きく、相当期間、矯正施設に収容して改善教育を施すべきとして、懲役2年を求刑。

一方の弁護側は、社会内での更生は可能と主張。
心理的圧迫に立ち向かう上で、被告には弱さ、幼さがあるものの、両親と共に治療を行うことが最善で、罰金刑を含めてできるだけ寛大な判決を望むと結んだ。
◇◇◇「財産的な被害額は少ないが」下された判決
10月21日。
松山地裁の渡邉一昭裁判官は、Y男被告に対して、懲役1年4カ月の実刑判決を言い渡した。
理由の中で、渡邉裁判官は、保護観察付きの執行猶予期間中に行われた犯行であることに触れ、性欲を満たしいという動機は身勝手で酌量の余地は無いと指摘。
「財産的な被害額は少ないものの、犯行の目的や態様、被害品の性質などに照らし、本件犯行の違法性を軽くみるとこはできない」とした上で「事件の背景にある自身の問題と向き合い、専門的な治療を受ける意思を示していること」などの事情を踏まえても、実刑判決が相当と結論付けた。
Y男被告は控訴せず、その後判決が確定した。
◇◇◇鑑別所で行われる「知能検査」とは
裁判の中で、Y男被告の父親が証言した、少年鑑別所で行われた「知能検査」とは、一体どのようなものなのだろう。