愛媛県の松山城の城山で発生した土砂災害から19日で1週間です。現場では、土砂の撤去がまだ続いていて、住民12人が避難を余儀なくされています。

松山城の城山では、今月12日の午前4時前、北側の斜面が崩れ、住宅3棟が全壊しこのうち木造2階建ての住宅に住んでいた平岡啓吾さんと妻の春枝さん、息子の謙次さんの3人が亡くなりました。

19日、現場近くの道路脇には花が手向けられ、住民が犠牲になった3人を悼んでいました。

(荒木優汰記者)
「土砂災害の発生から1週間となったきょうも、現場では土砂や樹木の撤去作業が行われています」

松山市によりますと、土砂の撤去はあと1週間以上かかる見通しです。

避難先から1週間ぶりに戻ってきた住民は・・・

(1週間ぶりに家に戻った住民)
「電気・ガス・水道が全部復活したみたいなので。大変やったんですよ、1週間ホテル暮らしやったんで。ゆっくり寝たいですね。そんな心境です」

一方、別のマンションでは、18日にガスが復旧したものの、受水槽が壊れているため断水が続いています。

(マンションの住民)
「水は出ません…。うちの方も車が埋まっちゃってるもんだから、交通手段が無いんですよね。どっか行こうかなと思っても…それが不便ですね」

また、19日午後5時の時点で、7世帯12人が避難所での生活を余儀なくされています。

(松山市保健師・日野佐知枝さん)
「やはり避難生活なので、不自由な点もあるかと思いますので、そういった点でちょっと疲れが溜まっていらっしゃる方もおられる状況です」

避難が長引く中、健康面のケアが課題となっています。

今回の土砂災害の犠牲者について愛媛県は遺族の意向を理由に氏名を公表していません。しかし、あいテレビでは痛ましい災害の実態を伝え、その教訓を社会で共有するため、発生1週間にあわせ、独自の取材をもとに3人の氏名をお伝えしました。