(浅見智キャスター)
県内のクマによる人身被害が増加していますね。

(佐藤優空記者)
被害に遭った2人を取材しましたが、いずれも突然クマに襲われたケースで驚きや不安を話していたのが印象的でした。

(浅見智キャスター)
クマへの対応を巡っては9月に始まったクマなどが市街地に出没した場合に、自治体の判断で猟銃が使える「緊急銃猟」の制度がありますが、県内の自治体の運用状況はどうでしょうか。


(佐藤優空記者)
IBCが県内33市町村に取材したところ、10月6日時点で、この制度を既に運用している自治体は、釜石市・大船渡市・二戸市・八幡平市の4つの市に留まっています。
このほかの自治体の運用開始目途については、年内を目指すとしているのが5つ、2025年度内が4つ、2026年度以降が12、未定としているのが8つとなっています。
自治体の担当者からは「日々出没するクマの対応で手いっぱい」や、「準備期間が短い」などといった声が聞かれました。
岩手大学の山内貴義准教授は「この制度によって自治体や住民のクマに対する関心が上がった。出没した際の前もった体制整備につながる」と分析しています。

(浅見智キャスター)
先月の運用開始から1か月が過ぎましたが県内では4つの市のみとなっているんですね。

(佐藤優空記者)
制度の運用に向けてはハンターの確保や関係機関との連携、マニュアルの作成などが必要となります。
クマの対応に追われるなかで自治体の運用に向けた対応が課題となっています。