待合室の中は木の板に書かれた広告がいっぱい。

菅原助産婦さん。桃太郎の絵に「元気な子供が産まれますように」という願いが感じられます。
(当時の人たちに敬意を示したいので、屋号に「さん」をつけて呼ぶことをお許し下さい)

佐藤ラヂオ店さん。ラヂオと電気具専門の店。昭和30年だと、ラジオ店はかなり最先端の商売だったのではないかと想像されます。

ミシンと羊毛、高橋ミシン商会さん。
羊毛は紡いだものだったのか、ふわふわした状態で袋に入ったものだったのか。
こちらも想像が膨らみます。

白鳥炭礦さんは「良質の亜炭」。
亜炭は「石炭化度が低く水分や不純物の多い、低品位な『石炭の一種』」。
つまり「低品位だけど良質な石炭の一種」。
少し矛盾しますが、それも時代を感じることができて素敵です。

「流行物揃へ 熊谷履物店」さん。「揃へ」の言葉、味があります。