去年9月、北海道旭川市で、30代の夫婦を死傷させた罪に問われている58歳の男の初公判が開かれ、小学生の子どもの些細な“いたずら”から凄惨な事件に至った経緯などが明かにされました。
起訴状などによりますと、旭川市の無職、川口和人被告58歳は、近くに住んでいた30代の夫婦、AさんとBさんを折りたたみナイフで何度も突き刺し、Aさんを死亡させた殺人、Bさんに重傷を負わせた殺人未遂の罪に問われています。

14日午前、旭川地裁で始まった裁判員裁判では、被害者特定事項秘匿制度により、夫婦は匿名にされています。
冒頭、起訴内容について問われた川口被告は「その件に関しては、弁護士に一任しています」と話すにとどまりました。

続いて弁護人は「Aさん(夫)を殺すつもりはなく、Bさん(妻)を傷つけるつもりもありませんでした。恐怖心の中での行動で、誤想過剰防衛が成立する。精神状態は心神耗弱、または喪失となり、殺人及び殺人未遂罪は成立しない」と殺意を否認しました。