5月、札幌市清田区有明の笹ヤブで何かを探す男性。は虫類・両生類研究家の徳田龍弘さんです。追っているのは…『アズマヒキガエル』。通称、ガマガエルと呼ばれ親しまれている日本固有のカエルです。このカエルが、ここ数年、春になると大発生しているといいます。

探し始めてわずか15分。15匹のアズマヒキガエルを捕獲しました。さらに…
は虫類・両生類研究家 徳田龍弘さん
「(この白いのが毒ですか?)そうですね。毒を出して、かき混ぜている」

いま道内で大量発生している”毒のあるカエル”、その生態を特集します!
徳田さんはアズマヒキガエルの卵が札幌で大量にみつかった2019年から、カエルや卵を調査したり駆除をする、防除活動を行っています。
春になると、多くのアズマヒキガエルが産卵にやってきます。ここ数年、その数は増えているといいます。
池には、徳田さんが考案した罠を設置。

は虫類・両生類研究家 徳田龍弘さん
「カエルが入っていくとですね、ここからくぐり抜けて入ることができる。入ると、戻っても出られないという仕組みの網になっています」
産卵にやってくるカエル達を、一網打尽に捕まえる作戦です。ピーク時には次々と罠にかかります。
ところで、なぜこのカエルを捕獲しなくてはならないのでしょうか。それは「外来種」のアズマヒキガエルから北海道の生態系を守るためです。
は虫類・両生類研究家 徳田龍弘さん
「(ヒキガエルは)基本的に生態系にかなり影響があることがわかっているので、(地域によっては)徹底的に防除するという方針でやっています」
「外来種」というと、海外から持ち込まれ増えたブラックバスなどが有名ですが、『アズマヒキガエル』は、日本の固有種です。しかし、北海道には本来生息しません。そのような、その地域には本来生息しない生物を「国内外来種」と呼んでいます。
