海水温の上昇により、いまやフグの水揚げ量が日本一となった北海道。しかし、処理施設の不足などから「厄介者」として安値で取引されています。そんな北海道産フグを極上の料理や新たな地域資源に変えるための挑戦が各地で始まっています。
厄介者が極上料理に 温暖化で水揚げ日本一となった北海道産フグの新たな挑戦
北海道網走市の網走港。
いまが旬の秋サケに混じって網にかかっていたのは、大量のフグ。
この日だけで、700キロが水揚げされました。
網走漁協 元角文雄 副組合長理事
「北海道でそんなにフグはあがっていなかったが、この数年の温暖化で、ダントツ1位の水揚げ量になった」

海水温の上昇に伴い、いまや「フグの水揚げ量」日本一となった北海道。
2024年は全国で最も多い約3000トンが水揚げされ、その数は10年で8倍に膨らんでいます。
しかし、漁業関係者からは困惑の声が上がっています。
網走漁協 元角文雄 副組合長理事
「今の値段は非常に安い。本当に厄介者としかわれわれ漁業者は今のところとらえていない」
毒の処理技術を持つ人材や加工施設が足りず、フグを食べる文化もないため、水揚げされたフグはそのまま安値で本州に出荷されます。
この日の取引価格は、1キロあたりわずか20円と、タダ同然の価格でした。
そんな中、北海道産フグに価値を見いだす飲食店もあります。
北海道産食材にこだわった懐石を提供する、札幌市の老舗料亭です。
2024年から、北海道産フグの焼き物と酢の物をメニューに取り入れています。
きょうど料理亭杉ノ目 吉田浩 技術顧問
「業者からフグがとれているので使ってほしいと言われたのがきっかけ。こんないいものがあったのかとびっくりしましたね」
仕入れているのは、北海道佐呂間町で水揚げされたマフグ。
船の上で活締めし、鮮度を保った状態で店に届けられます。
堀内大輝キャスター
「北海道産フグの塩こうじ焼きをいただきます。身がしっかりしていますね。ほんのり甘みがあって身の肉質はしっとりしていて弾力がある」
現在は焼き物と酢の物のみの提供ですが、今後は「薄造り」もメニューに加えたいと考えています。
堀内大輝キャスター
「コリコリで甘い。飲み込んだ後もフグの優しい甘さがほのかに残って、すごく食べやすいですし、生臭さなども全然ないですね」
きょうど料理亭杉ノ目 吉田浩 技術顧問
「身自体に少し味がある。ホタテの稚貝を食べているからだと思う。流通がしっかりしてくると、本来であれば生で食べるのがおいしいということをアピールしたい」







