老舗料亭も驚くマフグの甘み 産学官で進む商品開発の最前線

北海道産フグを活用するための研究も進んでいます。

北海道産フグを練り込んだ即席麺の研究
フグを練り込んだ麺の研究

道総研水産研究本部 網走水産試験場加工利用部 藤田真伍 主査
「マフグの魚肉を冷凍して乾燥させて粉末状に粉砕したものがある。これを練り込んだ麺の評価をする。そういった試験を今行っている」

道総研が2026年度から始めたのが、北海道産フグを使った即席麺の研究開発です。
新たな加工食品への活用方法を見いだそうとしています。

完成したコシの強いフグだし即席麺
開発中の即席麺

道総研水産研究本部 網走水産試験場加工利用部 藤田真伍 主査
「マフグを入れていない麺に比べて少し伸びやかさは失われるが、食感がしっかりとした硬い感じになる。讃岐うどんのようなコシの強い食感のある硬めの麺が出来上がった」

フグの骨からとった黄金色のスープ
フグからとった黄金色のスープ ▶関連する写真を見る

麺に合わせるスープも、フグの骨でだしをとります。
煮込むこと約1時間、美しい黄金色のスープが完成しました。

道総研水産研究本部 網走水産試験場加工利用部 藤田真伍 主査
「うま味の成分のひとつにイノシン酸という物質がある。その成分がすごく多く入っているのが特徴。マフグは白身の魚だが、サケやタラなど他の魚に比べすごくイノシン酸のうま味が強い魚だと報告されている。しっかりとしたうま味の強いだしになっていると思う」

研究の成果は今後、北海道内の食品メーカーなどに提供し、新たな商品開発に生かしてもらう予定です。

道総研水産研究本部 網走水産試験場加工利用部 藤田真伍 主査
「フグは活用の幅が広い食材だと思う。ほかの水産物と比べて肉質がしっかりと硬く魚臭さも少ない。刺身や焼き物だけではなくから揚げなど、いろいろな商材に活用できる可能性があると考えている」

道総研によると、だしをとる食材として、昆布やシイタケの代わりとしても期待できるといいます。
北海道でとれる9割以上がマフグという種類です。

フグの女王と呼ばれるマフグの姿
「フグの女王」と呼ばれるマフグ

高級魚として有名なトラフグが「フグの王様」と呼ばれるのに対し、マフグは「フグの女王」と呼ばれています。
甘みが強くトラフグに負けないおいしさがあり、トゲがなく体の表面が滑らかなことから別名「ナメラフグ」などとも呼ばれています。
一方で、鋭い歯を持っているので、網を食いちぎるなどの漁業被害も懸念されています。