区画整理が迫った「空白」の真相
千佳子さんの遺体が26年間、埋められていた男の家は、東京・足立区の住宅街にありました。
近所の人によりますと、その家は異様な雰囲気だったと言います。
「鉄線を張り巡らして、カメラを設置して宅急便の人が来ても絶対に中に入れない」
「塀を高くして、おかしなうちだなあと。あまり厳重にやっているから」
男の陳述書には、次のように記されています。
「遺体を埋めた和室の上は、よけて通るようにしたが、妻と一緒の時は不自然にならないように平静を装いました」
「逮捕されれば殺人の重罪ですから、当然、長期収容の千葉刑務所へ入ることになるので、看守として務めていた千葉刑務所に収容されるくらいなら、死んだ方がいいと考えると、自首しようという気持ちは起きませんでした」
「お前は何もしていない、何も恐れることはない、誰に会っても平気だ、というようなことを、目を閉じて、精神統一しながら自分の心の中で言いました」
しかし、自首のきっかけは突然やってきました。
犯行から25年目の春、自宅の周りで区画整理の工事が始まり、男は立ち退きを迫られたのです。
犯行が発覚するかもしれない…。要塞のような自宅で身を潜めていた男に突然ふりかかった恐怖。
男は自首した際、「立ち退くことになれば、地面が掘り返されて遺体が見つかってしまう」と警察に供述しています。







