なぜ北海道では「冷やしラーメン」なのか?誕生の歴史と背景

なぜ北海道では「冷やしラーメン」、道外では「冷やし中華」と呼び名が異なるのでしょうか。人気店のオーナーでラーメンコンシェルジュの大石 敬さんに理由を尋ねました。

直伝屋オーナー ラーメンコンシェルジュ 大石 敬さん

直伝屋オーナー ラーメンコンシェルジュ 大石 敬さん
「北海道では、ラーメンのことを“中華そば”と呼ぶ文化があまりなかったというのが一つ」

東京などでは「町中華」が広まり、麺といえば「中華そば」が一般的でした。

一方、札幌では1922年に開業した『竹家食堂』が、メニューに「ラーメン」という名前を使い始めました。(『エピソード北区』より ※諸説あります)

その後、道内では「中華そば」ではなく「ラーメン」の呼び名が定着し、独自の食文化が育まれていきました。(『暮しの手帖32』より)

直伝屋オーナー ラーメンコンシェルジュ 大石 敬さん
「ラーメンの麺を冷やしているので、馴染みのない“冷やし中華”よりも“冷やしラーメン”がいいんじゃないかと“冷やしラーメン”が一般的になったと言われています。直伝屋は昔ながらの客が多いので、冷やし中華よりも冷やしラーメンの方が馴染み深い」

大石さんが手がける「冷やしラーメン」は、コシの強い縮れ麺に、極太チャーシュー、ふんわり錦糸卵をのせ、まろやかな醤油だれの旨みと酸味が絶妙な一杯です。

さらに、こんな説もあるといいます。

直伝屋オーナー ラーメンコンシェルジュ 大石 敬さん
「北海道を拠点としている大手の食品メーカーが、スーパーマーケットに“冷しラーメン”という商品を提供し始めたことから、一般市民に広がった」

タレ型の「冷やしラーメン」は、ラーメン店から家庭の食卓へ広がり、道民の常識となっていきました。