「犯行を特に主導したとまではいえない」
加えて、川村被告は、被害者から奪ったクレジットカードで購入したたばこ5箱や被害者から奪ったキャッシュカードを用いて、引き出した現金のうち1万円を受領し、費消している。
また、川村被告が自ら警察署に出頭した点は、早晩犯行の発覚が必至であったという当時の状況等に照らし、特に酌むことはできない。
加えて、反省の弁を述べているとはいえ、真の意味で自己の責任に向き合っているとはいえない。
他方で、暴行の回数や程度は他の共犯者に比べて多くなく、死亡への直接的な寄与は限定的であり、この点は川村被告の責任を検討するにあたり、一定程度考慮せざるを得ない。
川村被告には前科前歴がないほか、その供述により犯行の詳細が明らかになった面も認められる。そうすると、川村被告の責任は非常に重いものではあるが、本件犯行を特に主導したとまではいえず、被害者の死亡への直接的な寄与が限定的である川村被告に対して、その責任を同種事案の量刑傾向の中で際立って重い部類に位置付けることは難しく、当然に無期懲役刑を選択すべきとまでいうことはできない。
以上のことからすれば、有期懲役刑の上限である懲役30年に処するのが相当である。







