「もしも地方で子どもが突然、重篤な状態になったら―」
親なら誰もが抱くこの不安が、広大な北海道の医療現場で現実の課題となっています。深刻化する医師不足の中、道内すべての地域に高度な小児医療資源を網羅することはもはや不可能です。
喉に異物を詰まらせた2歳男児や、火災で気道にやけどを負った幼児を救う緊迫の現場に密着。
シリーズ「縮む医療」。命の格差をなくすため、奔走する医師たちの現場を取材しました。
2歳男児の気管にモノが…難しい処置に
この日、札幌の病院に、150キロ以上離れた北海道南部から患者が運ばれてきた。患者は2歳の男の子。
救急隊
「若干咳は出ていたんですが、サチュレーション(酸素飽和度)は98%」
男の子が搬送されてきたワケは?
手稲渓仁会病院小児科・小児集中治療科 荻原重俊医師
「ガッツリ詰まってますね」
食事中、男の子が息を吸い込んだ瞬間に枝豆が、右側の気管支につまってしまったのだった。
左側の肺と右側のわずかな隙間から呼吸はできている状態。
だが、もし何らかの拍子に枝豆の位置が変われば、気管全体を塞いでしまい窒息してしまう可能性があるという。
まずは、ファイバースコープ、気管支鏡で詰まっている枝豆の状況を確認する。
直径3ミリ弱で、子どもの狭い気管や喉などを傷つけることなく、観察できる。










