釧路湿原周辺で行われているメガソーラー建設をめぐり、廃棄物が適正に処理されていない可能性があるとして、登山家の野口健さんらが北海道に立ち入り検査を求める要望書を提出しました。

野口健さんらは24日午後、北海道の谷内浩史環境生活部長に要望書を提出しました。

野口さんはメガソーラー建設による環境破壊を懸念。

現地に足を運ぶなどした結果、大阪の日本エコロジーの釧路市北斗の建設地について、運ばれた土砂にガラスや金属のくずなどが混入している疑いがあると指摘し、北海道による立ち入り検査を行うよう求めています。

アルピニスト 野口健さん
「鈴木知事も釧路に行って現場を見たうえで、道民にメッセージを発したらいいのではないか」

日本エコロジーは北斗地区とは別の昭和地区で、22日に工事を開始。

繰り返し希少動物の調査をしたにもかかわらず、再調査を求める釧路市の審査体制に不信感を抱くなか、北海道などは、日本エコロジーに釧路市との協議に応じるよう文書で求めています。

一方、国は「法規制の強化」を掲げ、2027年度以降の新規事業に対し支援を廃止する方針を示しましたが、それまでに「駆け込み建設」されるのではと懸念する声もあります。

鈴木直道知事は、18日北電泊原発の再稼働同意を伝えるため赤澤経産大臣らを訪れた際、その声もあわせて伝えたといいます。

北海道 鈴木直道知事(23日)
「強化される前にやってしまおうと。そういう事がありうるので、大臣にも法律改正までの間、実効性のある対応を国としてとってほしい(と伝えた)」

どうすればエネルギー問題と環境が共生できるのか、丁寧な議論が必要です。