「北海道内の高齢化の課題をシニアの力で解決する」そんな逆転の発想でにぎわう札幌の食堂が人気を集めています。


井元小雪記者
「たっぷりと味噌がのったおにぎりに、具だくさんの豚汁。おいしそうですよね。実は、ここで働くスタッフはみな、シニア世代です」

札幌市西区八軒に佇む、一軒家。
朝8時半、仕込みが始まりました。

マネージャー
「おはようございます。きょうも一日よろしくお願いします。」
スタッフ
「きょうも頑張るぞ!おー!」

このおにぎり食堂の名前は、「daria by ジーバーFOOD」

元気なシニアが超高齢社会の日本を変えたいとの思いで生まれた「ジーバーFOOD」という宮城県の企業が、全国展開の1号店として、9月、札幌にオープンしました。

運営するのは、札幌のリノベーション企業です。

スタッフ
「味噌の麹のつぶが残る、このつぶをミキサーにかけて溶かすとまろやかに」

井元小雪記者
「あっ!優しい味ですね。まろやか」

働く条件は、60歳以上で最高齢は83歳です。

スタッフ
「私は11月で70歳になりました」

スタッフ
「わたし61歳です。最年少です」

スタッフ
「美女が2人」
「たまたま知り合いになったんだよね」
こちらの2人は、同じマンションに住んでいますが、ここで働くようになって初めて知り合いました。

スタッフ
「楽しいよね。こんな出会いがあるなんて」

「だれか切り忘れ・・・」「えー!」

大根が切れていなくても、ご愛敬です。
午前11時。開店と同時にお客さんが入ってきました。

「おばちゃま」の愛称でホールを担当するこちらの女性。
御年80歳です。

おばちゃま
「お待たせいたしました~」

客
「みなさんすごくキラキラしていてうらやましい。これからの時代こういった社会がどんどん広がっていくはず」

客
「生き生きと動いてることはいいことだよね。元気で」


おにぎりは、15種類。
こちらは、スタッフのひとりが長年つくってきた家庭の味、しそ味噌おにぎりです。
井元小雪記者
「味噌がすごく香ばしい、そして、しそがふわっと、白いご飯に合います」

さらに、北海道産の卵黄を昆布とかつお出汁に1日付け込んだ「そぼろ卵黄」など、まさにこだわりのラインナップです。

おばちゃま(80)
「楽しい。こういう経験はないから、初めての経験だけど楽しい。私に合ってる。1日3時間なんだけどあっという間に過ぎるし、体調がいいです」

ジーバーFOOD 栗栖里穂マネージャー
「ジーバーさん(スタッフ)たちが、働きに来るというよりは、居場所であればいいなという風に思っているので、大家族のような存在であれたらいいなと」

「daria by ジーバーFOOD」は、午前11時から午後3時まで営業しています。







