国土交通省北海道運輸局は21日、車検の一部を検査せず、適合証を交付するなどしていたとして、札幌市東区の自動車販売店の民間車検場指定を取り消し、検査員1人の解任命令を出す行政処分をしました。
行政処分を受けたのは、札幌市東区の札幌トヨタ自動車レクサス東苗穂です。
運輸局の発表によりますと、レクサス東苗穂の車検を担当する検査員は、自動車1000台でブレーキの検査などを実施しないまま車検を通す道路運送車両法違反をしていました。
今年4月、札幌トヨタの社内点検で不正が発覚し、札幌トヨタから申告を受けた運輸局が特別監査を実施していました。
札幌トヨタによりますと、不正があったのは、2022年4月から2025年4月に車検整備で入庫された車です。
不正の原因について札幌トヨタは、年々整備台数が増える中で、検査員が決められた手順どおりに検査業務を行える職場環境を整えられなかったと説明しています。
また検査員が繁忙状況を相談、報告できる職場風土が形成されていなかったことも一因としています。
長期間にわたって不正が続いたことについては、社内点検が形骸化していたとして、今後は外部講師を招いた研修を実施し、法令遵守や倫理意識の向上を図り、再発防止に取り組むとコメントしています。
なお不正車検の対象となった車の所有者には、再検査を無償で実施するということです。







