北海道をはじめ全国各地でクマの出没が相次いでいます。餌となる木の実の不足などにより、クマたちは食べ物を求めて人里まで行動範囲を広げています。

クマによる人身被害も過去最悪のペースで発生し、駆除されるクマの数も増えています。
そして今、駆除されたクマの処理に当たる焼却施設のひっ迫という新たな問題が浮上しています。
駆除数17倍、処理に追われる自治体

北海道南部の上ノ国町では、今年に入り町内で駆除したクマの数が104頭と、昨年の6頭からおよそ17倍に増加しました。
役場の職員は、業務に支障が出るほど対応に追われています。
駆除したクマは通常、ハンターなどが解体し、その日のうちに処理場に運ばれます。

しかし上ノ国町では駆除数の急増により処理が間に合わず、一時的な保管場所として冷凍庫を使用しています。

「冷凍庫を使い始めたのは今年からです。駆除数が多くなったことで当日に搬出できない場合が出てきました。夏場は腐敗や臭気の問題があるため、一時保管に使っています」と上ノ国町農林課の杉野匡課長は説明します。
この冷凍庫も収容量は限られており、1頭分のスペースしかありません。
収容量を超えた場合は、やむを得ず別の場所に一時的に置くこともあるといいます。










