
片山侑樹 記者
「事故から2日経った羅臼岳が望める知床峠展望台に来ています。連休ということもあり、いつもより多くの観光客が訪れています」
事故を受け、環境省などは、羅臼岳の登山道を閉鎖。

観光名所の「知床五湖」や「カムイワッカ湯の滝」も、17日まで閉鎖され、観光に大きな打撃を与えました。
観光客
「(クマとの)距離感を間違えたら怖い」
「(閉鎖について)自然のことだからしかたない。また機会があったら…」
羅臼岳の登山道では7月ごろから、登山者に近づくクマがたびたび目撃されていました。

知事認定のネイチャーガイドとして、知床で40年以上活動する綾野雄次さんは、目撃情報への「対応の遅さ」が招いた事故だったと指摘します。

知床のネイチャーガイド 綾野雄次さん
「もしそういう危ないクマがいたなら、ちゃんと早めに連絡していただいて、入山規制するなりすれば…。今回の事故の問題点はそこ1点だけ」
大切なのは人間が先にクマを見つけ、クマから遠のくことだと言います。
知床のネイチャーガイド 綾野雄次さん
「母親(クマ)って子どもを守るためだから危なければ危ないほど頑張る。そういうときに(クマよけ)スプレー使うのは逆効果」
道総研は駆除されたクマが、男性を襲ったクマと同一の個体か、DNA鑑定を進めています。