■凛さん「ここの学校でよかった。本当はもう少し残ってほしいな…」

・長谷川凜さん(南茅部高校3年)
「みなさんこんにちは、いよいよこれから第76回はまなす祭の本番です」


楽しみにしていた学校祭です。

ポスターは、絵をかくのが好きな凜さんが担当しました。

いつもはどこか寂しい教室も、今日は久しぶりに賑わいを見せています。

・長谷川凜さん(南茅部高校3年)
「ここの学校でよかったなって思うし、本当はもう少し残ってほしいなって思う部分もありますね」


閉校まで残り3年半。

今を生きるからこそ、悩みを抱えている子どもたちの”居場所”がまたひとつ消えます。

■人口減少で消えていく地方の学校

・取材した梶原小春アナ
学校がなくなると、子どもたちの多くが函館市中心部の高校に通うことになります。南茅部高校の三浦信一校長は、朝6時台のバスに乗って学校に通うようになると、コンブ漁の手伝いがしづらくなってくるのではないかと心配しています。

また3年生の長谷川凜さんは、もし大人数がいる高校だったら通えなかったかもしれないと話しています。

・コメンテーター 松本裕子さん
地域に根差した学び場がなくなることは、若者の社会とのつながりだとか夢、希望みたいなものも絶たれてしまう危険もはらんでいると思いますし、学校のそこにしかない価値みたいなものに少子化時代だからこそ目を向けていくべきではないかと思います。

・コメンテーター 野宮範子さん
コンブ漁は家族総出でずっとつないできて、南茅部高校は、コンブ漁に合わせて学校の始業時間を変えたり、真コンブフォーラムなど縄文文化を学ぶオープンスクールを開講したりしています。生きた町の産業や文化を学べる場があって、そこで学ぶことでこの町に住み続けたい、いつか戻って来たいと思う若者を育む場だった高校がなくなるのは、教育の場がなくなるだけでない、地域にとっては大きな喪失だなと思います。

・堀啓知キャスター
学校がなくなっても地元の結びつきが維持できるような支援を、考えていかなければならないのかなと思いました。

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