■“孤立感”が現代の若者の人間関係に大きく影響

ある人物の存在があったといいます。

アルバイト従業員の男(18)です。

・少年
「怖いとかあんまない。男に対して主張は言いづらい。男とトラブルが起きたことがあって」

「男が少年のことを1回ボコボコにした。少年の顔が腫れるみたいなことはしょっちゅうあった」

・時崎愛悠 記者
「彼が相談できる人は?」


・少年の友人
「あんまりいない。(関係を)切りたいんだったら別に切ればいいじゃんみたいな。(一緒に)居て楽しくないんだったら、居なくていいと思うと言った」
「(少年は)分かったみたいな感じで言っていた。結局(関係を)切らなかった」


友人のアドバイスが少年を変えることはありませんでした。

いじめや子どもの発達に詳しい北海道大学の加藤弘准教授は、“孤立感”が現代の若者の人間関係に大きく影響すると話します。

・北海道大学(発達心理学) 加藤弘通 准教授
「そこしか人間関係がないとなると、そこに頼らざるをえないのは自然な流れ。少年の問題だけではなく、社会で孤立していると、限られた人間関係の中でやっていくしかなくなる」

 高校に進学せず、日中は自宅で小さい弟の面倒をみて過ごしていたという16歳の少年。

・少年の友人
「居場所がないから結構うちにも来て、一緒にごはん食べたりというのがあった。『俺、親そもそも家にいないし』って。だから兄弟の面倒を見ているのも少年」


取材をした公園で、少年と友人は夕方からよく遊んでいました。少年にとって、ここで出会う人たちが心の拠り所だったのでしょうか。