■専門家「反省していないと捉えるのはちょっと早計、早とちりなんです」

少年は拘置支所で、事件のことをノートに書き留めているといいます。

・時崎愛悠 記者
「被害者に思っていることはありますか?」


・少年
「言うの難しい。自分の思っていること言葉で表しづらい。この場面のとき、被害者がこう思っていただろうなみたいなことを書いてる」


少年の口からは、反省の言葉は聞くことができませんでした。

しかし品田氏は、一見すると反省していないように見えるのは、殺人などの凶悪犯罪を起こした少年の特徴だといいます。

・元家庭裁判所調査官 品田一郎さん
「淡々と無感情に、人がやっていることを語っているような語り口。自分がやった行為というのを無意識に受け入れたくない、防御しようとする心理。それを反省していないと捉えるのはちょっと早計、早とちりなんです」


・時崎愛悠 記者
「事件を思い出しますか?」


・少年
「本を読んでいたりしても頭に残って、寝ている最中は夢で出てくる。暴行していたときの流れ、思い出す」


少年が本格的に事件に向き合うのはこれからです。

・北海道大学(発達心理学) 加藤弘通 准教授
「自分のこととして引き受けられていないところに大きな問題がある。16歳という年齢の問題もあるかもしれないし、重罰を与えたりすることによって、矯正できるのか疑問に思う」


「事件を起こしてしまったことに関して、彼がどう向き合うのかというところを、どうやって周りの大人など関わってる人たちが、作っていけるかが最初のステップ」