■訪問介護「需要の低下」で、町は育児支援を委託
しかし…
・佐藤郁子さん
「去年何月かな。もうリセットというか、もうやめよう、廃業しようと」
理由の1つは、「需要の低下」です。
・佐藤郁子さん
「うちはヘルパーはいるが仕事がない。これからもまた仕事が増えるわけではないと思う」
厚岸町では、利用者の「数」は増加していますが、利用する「回数」は減少しています。

介護の必要性が高く、利用回数が多かった高齢者が施設に入居することで、訪問介護の中心は、利用回数が少ない高齢者に変化しているためです。
そこで町が目をつけたのは…

赤ちゃん「ギャー」
佐藤さんは、生後半年の双子を持つ母親の、育児や家事を手伝いに来ました。
介護だけでなく、育児にも奮闘します。
・佐藤郁子さん
「これこうだったけ?」
・子育て中の女性
「いつもどうやってやっています?」
・佐藤郁子さん
「一回しかやったことない」
町は、介護を必要としないまでも、日常生活に支障がある高齢者を支援する事業や、子育て中の親の家事や育児をサポートする事業を行っています。
そしてその業務を、訪問介護事業所に委託しているのです。
洗濯をしていても、「オギャー」と泣く赤ちゃんの声が聞こえてきました。
・佐藤郁子さん
「2人とも泣いているな」
洗濯を中断。双子を抱っこしたり、さすったりしてあやします。
・佐藤郁子さん
「2人いるから大変だと思う。双子だから」