20日、札幌地裁で開かれた母親の浩子被告の裁判で、修被告は黒のスーツ、紺のネクタイ、メガネをかけて、法廷に姿を見せました。

証言する修被告(20日 法廷スケッチ)

《家の中では片言のブロークンイングリッシュしか喋らない》
検察「瑠奈被告が、あなたたちに暴力を振るうことは?」
修被告「子どもが親に振るう範疇の暴力はあったが、危険を感じるほどではない。瑠奈が苦しい状態になって、そのはけ口として暴力的な態度をとることはあった」

検察「あなたの首を絞める行為はあったか?」
修被告「興奮したときに、そういう態度もあった。意識が落ちるほどの強さではない。本人が辛いことの表れで、本人の辛さを共有しておかないと、火に油を注ぐことになる」

検察「浩子被告に対する暴力は?」
修被告「家の中では、ほとんど片言のブロークンイングリッシュしか喋らないので、会話が噛み合わなくて、興奮して親子喧嘩のようなことはあるが、危険に感じていたわけではない」

《何を考えて、望んでいるのか…ほとんどわからない》
検察「浩子被告と、(娘の瑠奈被告を)苦しめないよう、どうしたらいいか話し合っていた?」
修被告「話し合っていたというよりは、親として自然に共有していた。瑠奈が何を考えていて、何を望んでいるかは、今もほとんどわからない。本人が落ち着いているときは、なるべく普通の生活をしてもらう」

検察「興奮しているとき、言うことは聞く?」
修被告「興奮しているときは、聞くときも、聞かないときもあるが、興奮が終わればゼロになる。『殺してくれ』『出て行ってくれ』と言われても、次の日に家に戻れば、普通の生活が出来る」

証言する修被告(20日 法廷スケッチ)

《瑠奈被告が被害者と会わないように工作も…》
検察「娘が被害者と会うのは、SMプレイをするためと認識していた?」
修被告「はい」

検察「あなたは、被害者に対して会うのをやめさせた?」
修被告「被害者に対して『会ってほしくない』と言った」

検察「それは避妊具をつけずに、娘と性交したことがあるから?」
修被告「もちろんそれはあります」

検察「被告人(=母親・浩子被告)とともに、会わないように“暴力団”をにおわせて、脅すような話を考えた?」
修被告「会いに来ないためのストーリーを考えた。脅したわけではない。“来てほしくない”と伝えるためのもの」

《瑠奈被告はウキウキしている部分が…》
検察「被告人(=母親・浩子被告)は、娘が被害者と会うのを心配していた?」
修被告「好ましくないと心配していたと、会わせたくないと。少なくとも私はそうでした。妻に確認していませんが、“会ってほしくない”という心配をしていたかと」

検察「被害者に電話したか?」
修被告「しました」

検察「被害者は『会う』と答えた?」
修被告「はい」

検察「娘には『会ってほしくない』と伝えた?」
修被告「娘はウキウキしている部分があったと思う。祈るような気持ちで送り出した。結果から考えたら、何か言うべきでした。本人がやりたいSMプレイだけだと思っていた」