コロナ禍で翻弄された高校生活…ストームにかける思いは

3年生で副総長の武田優太朗さん。ファイヤーストームの練習中は下級生を厳しく指導しますが、普段はムードメーカー。今春に引退するまでサッカー部の副キャプテンを務めました。

(武田優太朗さん)
「1年生大会が中止になって。その大会に出たら優勝できるかもぐらいの自信があった」

大会はことごとく中止され、コロナに翻弄された高校生活。

(武田優太朗さん)
「2年ためた分を、ことしで発散するぐらいの。ことしのストームいいなと思われるよう、厳しさを忘れずに。でも優しさもある、みたいな感じでやるようにしている」

総長の正村朋也さんは、サッカー部のキャプテンでした。

(正村朋也さん)
「本当のストームを知らないから、一から自分たちもやっていかないと」

OBから話を聞くなどして伝統を受け継ごうとする一方、今の時代に合うよう試行錯誤も重ねてきました。

(正村朋也さん)
「ストームは厳しく指導するから、時代にそぐわない部分が結構ある。いきなり『小せぇ』とか言うのではなく、事前に『そうだったら言うよ』と言っておいて指導していく形にした」

旧高等女学校の流れをくむ豊橋東高校はかつて、女子生徒が中心でした。ファイヤーストームは、少ない男子が団結を深め、存在感を示すため始まったとも言われています。近年は賛否もありますが、学校はコロナ禍前の形で復活させることを決めました。

(豊橋東高校・鈴木敏夫校長)
「このストームが昔から、社会が変わっていくのに変わらず続いてきた意味を、やったことによって感じてほしい。”帰属意識”や”母校愛”を得てくれるといいなと思う」