教員が部活を担当しない民間委託


そんな中、部活を教員の手から離す動きが、各地で広がりを見せています。名古屋市の小学校の部活動では、放課後の体育館にこどもたちの声が響きわたりますが、教えているのは小学校の教員ではなく委託を受けた民間の指導者。競技経験がある大学生らから指導を受けることについて、こどもたちはどう思っているのでしょうか。

(6年生児童)
「専門の先生だから細かいところにも気づいてくれる。褒めてくれた時が一番嬉しい」
(5年生児童)
「気軽に話しかけられるから、担任の先生みたいで楽しい」

また、民間に委託したことで曜日ごとの部活動のバリエーションも増え、複数の部活動に参加しやすくなりました。実際に複数の部活動に参加しているこどもは、それぞれの部活を楽しんでいます。


一方、こどもたちが部活動に参加している時間に先生は教室で宿題の確認などを行っていました。部活動を担当していた時は担任をしている学年以外の児童とも関わっていたため、少し寂しさを感じていますが、授業準備などに集中できる環境が整ってきています。

名古屋市では、部活動の民間委託を2021年10月から市内全ての小学校に拡大しています。背景にあるのは教師の働き方改革です。

(名古屋市教育委員会 廣瀬晃奈主査)
「“授業準備や教材研究の時間が十分にとれない”と教員が回答したことで、部活動を見直すという結論に至った。」

部活動問題に特化した組合を結成


小学校教員、加藤さんは2021年11月に部活動問題に特化した教職員組合を全国で初めて結成。全国組織の設立を目指しています。まだ組合員は10人ほどですが、Twitterを通じて情報を発信したり、全国教員からの相談を受けています。

加藤さんも、部活の顧問を断れるということを最初は知りませんでした。まずは断れることから知ってほしいと言います。


(加藤さん)
「指導者になっているんです、顧問が。それ(指導)があるので、とても負担になっている。生徒が自主的にやって、顧問は見守るという形であれば今ほど負担はなくなるかもしれません」

スポーツ庁の有識者会議も公立中学校の部活動について「休日の部活指導を民間の団体などに移行していくべき」とする提言案を提出。教員の長時間労働の改善に向けて、国も少しずつ動き出しています。ただ先生の中には部活動の顧問を希望している方もおり、先生たち一人ひとりの希望をどうやって尊重するのか、そのための環境づくりが急がれています。
CBCテレビ「チャント!」6月15日の放送より。