ここは、名古屋市守山区の上志段味(かみしだみ)小学校のプールです。去年6月、2年生から6年生までの児童63人がプールを利用した後に足の甲やひざ、指先に擦り傷などを負ったことがわかりました。原因は、モルタルを吹き付けた際にプールの底にできた、細かい突起やザラつきでした。


あれから1年がたち、あらためて上志段味小学校を訪ねたところ…

(上志段味小学校 加藤裕美子教頭)
「ザラつきがないようにきれいに塗装してもらった。中と側面と」

(記者)
「水の入ったプールを実際に歩いてみると滑らかです。足を強く底にこすりつけると、キュッキュッと音がするほどなめらかです」


名古屋市教育委員会は同じようなザラつきが確認された22校のプールを塗装するなどしました。費用は合わせておよそ6800万円に。そして、2020年度から2022年度の名古屋市の予算を平均すると、小中学校などのプールの塗装や故障したろ過器の修理などに、年間およそ2億円が充てられてきました。


すでに、民間委託した市内6校の場合、スポーツジムを利用すると1校あたり年間およそ360万円の費用がかかりますが、仮に新たなプールを建設するとなると、1億5000万円ほどが必要で、そこに維持・管理にかかる費用が年間およそ280万円と言います。そのため民間委託した方が「メリット」があるという声が多く上がっているのです。さらなる「メリット」は、「教員の負担軽減」です。