2022年4月、大学時代からサポートを受けていた愛知県刈谷市の豊田自動織機に入社した田中希実選手(22)。

豊田自動織機入社後も地元の兵庫県小野市を拠点に、練習は元実業団ランナーだった父でコーチの健智(かつとし)さんと田中選手の二人で行います。

(田中希実選手)「父の感性の所は日本の指導者にはない所があると思っていて。指導者として私に一番合っている」

二人三脚で行われる独自の調整法

異例なペースでの大会出場をする独自の調整法で今シーズン、4月からの6週間でなんと10レースに出場。1人の練習では養えない「レース感」を実戦で補うのが田中式です。

同じ日に1500mと10000mの2種目出場することも

調整と位置付けるレースでも田中選手が出場するとなれば記録にも注目が集まります。そのプレッシャーを和らげるため父・健智さんが提案した驚くべき方法が…

(父・健智さん)
「本人にも負担をかけないためにもわざと複数エントリーする。1種目でエントリーした場合にどうしても窮屈というか」


4月24日に行われた兵庫リレーカーニバルでは、同じ日に2種目。それも1500mと10000mにエントリーしました。

(田中希実選手)
「自分の体がどうなってしまうのかという恐い部分があったんですけど、意外と楽しめて」

1日2種目出場するこの状況を田中選手、実は楽しんでいました。

まず1500mに出場し、見事1着でゴールするとそのわずか25分後…今度は10000mにで出場。

ついさっきまで1500mを走り切ったとは思えない走りで日本人トップの2位でゴールしました。

(田中希実選手)
「新しいスタイルを見せられることが楽しかったりとか、段々誰もやったことがないことをしたら面白くなってくるんで」

陸上を始めるきっかけは母の存在

母・千洋さんは市民ランナーながら独身時代に北海道マラソンを優勝。さらに結婚・出産を経て再び優勝する実績を持つランナーでした。

文集に書いた将来の夢は?

母の背中を見て育った田中選手が小学1年生の時に書いた文集には「お母さんのように北海道マラソンで優勝したい。家族みんなに褒めてもらいたい。日本中で一番速くなりたいな」と夢を綴りました。


母の生き方が将来の選手像を描く

(田中希実選手)
「トップアスリートでも子育てしながらできるんだよっていう道が示せる機会がもし自分にもあるのならそれはしていきたいですし、母がやってたこと以上のことをやってみたいなっていうのは思うじゃないかと思う」




“母親を超えていきたい”。
そんな田中選手の目の前の目標は2022年7月に行われる陸上の最高峰の大会、世界陸上です。

Q.世界選手権への意気込み
(田中希実選手)
「東京オリンピックより序盤が良かったとか逆に終盤が良かったでもいいんですけど
、成長できた部分があって尚且つタイムや順位がついてきたら一番いいなと思ってます」