合計特殊出生率“2.95”!「奇跡の町」には支え合いの仕組みがあった

2023年の初めに“異次元の少子化対策”を掲げながら具体策をまだ打ち出せない政府をよそに、自治体はそれぞれの地域にあった子育て支援を急いでいます。

中でも注目を集めているのが、岡山県奈義町。

人口約5700人の小さな町ですが、2019年の合計特殊出生率は、なんと2.95。飛び抜けた数字で「奇跡の町」として話題になっています。

2019年の全国平均1.36の倍以上ですが、そこには小さな町でもできる、きめ細かい支援がありました。

まずは、子育て支援施設「なぎチャイルドホーム」。

子育てアドバイザーが常駐し、気軽にアドバイスを受けられる他、保護者が「当番制」で見守りを行うことで、子どもを無料で預かってもらえます。

また、地域のおばあちゃんたちが見守り役となり、1時間300円という低料金で、子どもを預かるサービスも。まさに「支え合い」の仕組みです。

(4時の母親・奈義町民)
「一人で子育てをしている感じではない。地域の人も見てくれる。安心感がある。みんな声をかけてくれる」

(見守り役・70代女性)
「(Q子どもを預かるのは楽しい?)楽しいですね。自分も家でぽつんと何もしないでいるよりも、ここに来ている方がいろんな人に会える」


子育て世代の「空いた時間にちょっとだけ働きたい」という声と、個人や事業所の「忙しいときにちょっとだけ手伝って欲しい」という声をマッチングする事業「しごとコンビニ」も好評です。

チラシの折り込みや、時には草刈りなど、仕事の依頼が入れば、登録者にLINEで一斉送信。


先着順で、最短30分から仕事ができます。

(しごとコンビニで草刈り・1児の母親)
「子どもを保育園に預けてまで仕事をするつもりはなかった。子どもと家に2人きりでいると孤独。いろんな種類の仕事があるので、気分転換しながらお小遣い稼ぎもできる。楽しく通っている」