新制度に対する不安…外国人労働者に対する人権侵害は無くなるのか?


また、新制度では受け入れ先での人権侵害を厳しく排除することも盛り込まれていますが、団体を運営する新美さんからはこんな指摘も。

(公益社団法人トレイディングケア・新美純子代表)
「私、変わらないと思っているんですよ。新制度になっても。どんなに監理団体を選びますって言っても、書面が整えば監理団体の許可を出すから…。(悪質な団体は)制度の隙間を縫って商売を考えますから…」

「これ以上給料が高くなっちゃうと使えない」

田原市で実習生を受け入れる、ミニトマト農家の小久保さんも懸念を持っています。

(ミニトマト農家・小久保将啓さん)
「より(給料が)高いところに行きたいだろうし、きれいな仕事がやりたいだろうし、女の子は特に。こんな仕事(農業)は嫌だよというのもあるだろうし」

新制度では、これまで認められなかった“転職”も可能になる見込みです。

小久保さんも、今は最低賃金ギリギリの給料を何とか出していますが、たとえ働きに来ても、すぐに都会のもっと給料のいい仕事に逃げられてしまう心配があるといいます。

(ミニトマト農家・小久保将啓さん)
「コロナ禍にウクライナ情勢もあり、打撃を受けたので、これ以上(給料が)高くなっちゃうと使えない」

技能実習生の存在なしには国内の農業も製造業も、もはや成り立たない現実があるなか、どう外国人労働者を受け入れていくのか。日本にとって重い課題です。

CBCテレビ「チャント!」5月1日放送より