客数減っても馬券の売上が「過去最高」の理由は?

こうした中で、苦しい表情を見せるのが、馬の着順を予想し、100円で販売する「予想屋」です。南さんは、この道50年のベテラン予想屋ですが、移転してからは暇だと嘆きます。

移転前は6軒あった予想屋も、今では2軒。アクセスの不便さも影響していますが、客が減った一番の理由は、馬券のインターネット販売の影響です。

名古屋競馬場では来場者数は減少していますが、馬券のネット販売の売れ行きは好調です。
2022年度の売り上げは、およそ743億円と前年比で20%以上アップし、競馬ブーム全盛期だった1974年度の735億円を上回り、過去最高を記録しています。

収益は、地方自治体の財政に使われる公営ギャンブル。
行政としては、移転は成功と言えます。

(愛知県競馬組合・鈴木智久総務部長)
「今インターネット(の売り上げ)が9割を超えている。コロナの影響で巣ごもり需要などもあったが、移転して全国的な注目度が高くなった要因もあるのでは」
明るくクリーンに変わり、公営ギャンブルの雰囲気は以前に比べて少し薄まった名古屋競馬場。移転で新たな客層を取り込み、今日も運営しています。
CBCテレビ「チャント!」2023年4月11日放送より