名古屋市中川区にあるオフィス用家具の製造メーカー「アルプススチール」。従業員およそ170人の中小企業です。


(アルプススチール 長谷川茂社長)
「対象者が約10人いまして、10人とも育児休業を取りました」

「アルプススチール」では、この10年で子どもが生まれた男性社員は、全員が1週間から2週間程、育休を取得。このため名古屋市の「子育て支援企業」にも認定されています。


(アルプススチール 長谷川茂社長)
「会社としては若い従業員に対し、家庭を大事にしなさいと対象者に話しかけています」

これまで、社長自ら対象の社員と面談するなどして、育休取得を促してきたといいます。そのために会社として取り組んできたことには…。


(アルプススチール 長谷川茂社長)
「こちらの仕事も、あちらの仕事もできるような1人2役、3役できる体制作りを進めてきました」


社員同士で仕事をカバーしあえる体制を構築し、休みを取りやすい環境作りを進めてきたのです。


こうしたことを受けて社員の皆さんは…

(アルプススチール 育休取得者)
「上の子に1週間、下の子に1週間取った。 (下の子が生まれたときは)上の子と2人きりで日々体験することのないようなことを体験させてもらい、良い経験になりました」


「先輩も取っている実績があるし、それによって会社として取りやすい雰囲気があるのですごくありがたい」


4月から、従業員数が1000を超える企業の、男性育休取得率の公表が義務付けられますが、中小企業の立場で長谷川社長は…。

(アルプススチール 長谷川茂社長)
「わたしたちは取得率100%と言っていますが、男性は1週間から2週間程度と最低限。それが1か月2か月になっていくといいと考えている」

まだ道半ば。育休取得に関する環境整備は、会社の競争力を高める大事な要素になっています。