
(美濃保育園・辻佐都美教諭)
「はじめはちょっと不安そうだけどすぐに受け入れて友達になる。気にして『あの子の名前なに?』と聞いたり、地元の子の成長も感じられる」
新しい人間関係を体験することは、子どもの情操教育にも良い影響が期待できそうです。
一方、子どもたちが留学中、両親は伝統的な町並みが残る美濃市の観光名所などを満喫していました。出産以降、仕事と子育てに追われる夫婦にとって2人だけで時間を過ごせるのも保育園留学ならではです。

(大阪在住・瀬口陽介さん)
「どこかでおむつやらご飯やら、子どもを一番に考えて一日動いているので、きょうは結婚する前に戻ったような感じで楽しめてるかなと思います」

今回は2人とも育休期間を利用したという瀬口さん夫婦。2週間という長期休暇を取れない人も少なくないため、留学期間中は市内のワーキングスペースを自由に利用でき、そこで仕事を出来るようになっています。
会社の理解があれば、休暇を取らずテレワークの形でこの保育園留学ができるのも人気の理由です。期間中、家族で滞在するのは趣のある古民家風ホテル。

(大阪在住・瀬口陽介さん)
「古民家の生活を子どもなりに楽しんでいるんじゃなかと思う。僕らはゆったりとした生活で過ごせている」
非日常的な日本家屋の趣に包まれて、ゆっくりとくつろげるそうです。
参加者には都会で得がたい体験を、受け入れる地域には活気を

大阪の都心から自然が広がる美濃市への2週間の留学。保育園留学の最終日には、3歳の長男・日々翔くんはすっかりクラスの人気者になっていました。夫婦にとっては、子どもたちの対人関係の成長を何より感じたといいます。
(大阪在住・瀬口陽介さん)
「いろんな人と関わる中で、友達のよさなどをだんだん分かってきたと感じる。ここまで変わったんだと、その成長が僕らもうれしかった」

(妻・瀬口三千恵さん)
「自然にもたくさんふれあえた2週間だった。初めてのことに子どもは不安も大きかったと思うけど、すてきな出会いや体験をできたのが家族全員うれしかったです」
参加者には都会で得がたい体験を、受け入れる街には活気を。保育園留学は、子育て支援と地域活性化を両立する新しい取り組みとして定着するかもしれません。
CBCテレビ「チャント!」3月2日放送より