
名古屋市の名城公園の入り口のすぐそばに、アオサギの巣がありました。しばらく観察していると、巣の材料となる枝をくわえて飛んできます。巣がある木の下には「鳥のフンに注意」という注意書きもありました。
(名城大学農学部・橋本啓史准教授)
「アオサギは数年前から、ここでつがいが巣を作り始めている。カワウはことしから巣を作り始めている」
公園の奥に進むと、驚きの光景が。散歩やランニングコースのすぐそばに生えている木の根元がフンで真っ白になっていたのです。木の上には2つのカワウの巣が。別の木には巣が10個もありました。
(名城大学農学部・橋本啓史准教授)
「一つの所に集まってきて何十とか何百(単位で)巣を作る」
今回の取材では、約30個の巣を確認しました。
大量のフンがある周辺では、マスク越しでも耐えがたい悪臭が漂います。さらに、周辺を歩いた記者の服には、風に乗って飛んできたフンの粉が付着しました。
「追い払っても次の所で問題が起こる可能性も」今後の鳥の行方は不透明

海からボラが遡上する理由はわかりませんが、橋本准教授によると2023年1月頃、遡上するボラと共に名古屋港にいたカワウたちも北上。ボラが集まった堀川近くの名古屋城周辺に集まってきたとみられるそうです。
そして周りが見渡せて外敵を察知しやすく、休憩所やねぐらとして最適な名古屋城の木などに集まるうちに、カワウの一部が名城公園に巣を作ったとみられます。

(名城大学農学部・橋本啓史准教授)
「どんどん巣が増える前にボラがいなくなるか、追い払いをするかしないと、大規模な集団繁殖地になってしまう。でもここに(巣を)つくらなかったらどこにいくのだと。また次の所で問題が起こる可能性がある」
このままボラが減ったら鳥たちがいなくなるのか、それともここに定着してしまうのかは、まだわかりません。いずれにしても、まだしばらくは鳥の群れとフン害に悩まされそうです。
CBCテレビ「チャント!」2月23日放送より