差し戻し裁判始まる…そして被告から手紙が届いた
1月30日。差し戻し審の公判が始まった。
起訴内容について問われた山田被告は「弁護士さんにお任せしますので」と、一審初公判と同じように答えた。

その後の冒頭陳述で、検察側は一審での主張と同様に、山田被告には借金があり、事件当日は生活保護費8万円あまりを受け取り、その日にパチンコで約6万円を使ったことなどを指摘し、「借金の支払いができず、被害者を殺害し金品を奪うことを決意した」と主張。
一方の弁護側も、一審判決での認定と同じく「殺人罪と窃盗が成立し、刺したときは心神耗弱だった」と主張しました。

「よくよく考えた結果、違うところがあった」
私たちが面会した10日後、山田被告から手紙が届いた。
差し戻される前の一審と今回で「心構えは変わらない」と話したことについて、よくよく考えた結果、違うところがあったという内容だった。

山田被告からの手紙(原文ママ)「前回は死刑判決とかも受け入れる覚悟をしてました。ですが、はっきりと死ぬことまでは漠然としてました。ですが今回は死刑判決の前にもう私は死刑の宣告をされているっていう事です。
ですので、死刑判決されようが、末期がんの宣告もされましたので恐怖も一切ありません。逆にがんの激烈な苦しみの方が怖いかもしれません。がんの場所が場所ですので、痛みはハンパないと思います。そうなる前に死にたいですがね…」

山田被告は今後30日あまりの審理を経て、3月2日に判決が言い渡される予定だ。