土地所有者のための歩道橋!?かつて有料道路だった「オレンジライン」

近くの集落に住む地元の方によると、この地域一帯にはかつて、広大なみかん畑が広がっていました。しかし、1964年の東海道新幹線開通に合わせて、周辺の道路整備も本格的に始まることに。

海沿いを走る国道135号の渋滞緩和を狙い、山側に新しい道路の建設を計画。その道は、沿道のみかん畑にちなんで「オレンジライン」と名付けられ、1987年まで有料道路として利用されました。現在は町道となり、無料で通行できる道路として使われています。

オレンジラインの建設の際、畑の土地の一部を明け渡した人たちに対する補償として歩道橋を架設。当時、それぞれ土地の所有者が違ったため、短い区間に4本の歩道橋が設置されることになりました。

現在、みかん農家は廃業しましたが、跡地には住宅街があるため、歩道橋は湯河原町が管理し今も残されています。

中には、みかんを運ぶための農業用モノレールのレールが残る歩道橋も。かつてその土地の所有者は、対岸で収穫したみかんを台車で運ぶため歩道橋にモノレールを設置。あえて歩道橋に傾斜をつけることで、台車がスムーズに走るよう工夫されていたそうです。

また、歩道橋の先にある大きな階段の下にはかつて、町営住宅が20軒ほど存在していたそう。たくさんの人が住んでおり、多くの住民が行き来するために道幅の広い階段が造られました。しかし、次第に住民は減り、居住者がいなくなったため、6年ほど前に更地にしたとのことです。

CBCテレビ「道との遭遇」2025年7月29日(火)午後11時56分放送より