専門家「100キロ前後は出ていると思う」
交通事故鑑定人の中島博史さんに伺います。防犯カメラの映像を見て、どんな事故だと考えられますか?
(交通事故鑑定人・中島博史さん)
「下り坂のスロープで、スピードが出てしまったのだと思う。そこでブレーキを踏もうとしてアクセルを間違って踏んでしまい、非常に高速になってしまった。踏み間違えていることに気付かないまま、曲がりきれずに縁石にぶつかって制御不能になったというような事故だと思います」

Q.ドライバーは事故を起こしたのは認めるが「人にはぶつかっていない」という供述をしているが、この点については?
「縁石にぶつかって跳ね上がる時の衝撃と、人をひいてしまった時の衝撃が混ざっている可能性が一つある。あとは、人をひいてしまったという非常に重大な事故なので、そこに自分が責任を持ちたくないというような、心理的な防衛機制みたいなもので、自分の記憶を歪めてしまっている可能性もあるかもしれない」

Q.スピードはどれぐらい出ていたと推測される?
「100キロ前後は出ていると思う。下り坂の途中でアクセルをブレーキだと思って強く踏んでしまい、加速してきた状態で曲がろうとしているんだと思います」
Q.止まった場所が工事現場ということで、かなり長い間走っていたことになりますが、この点については?
「幹線道路で非常に幅が広いところを完全に横断しきってしまっているので、アクセルからはペダルを離したのかもしれないですが、積極的に急ブレーキを踏んで止めるわけではなく、スピードがあったので惰性で進んでいって、工事のフェンスにぶつかって止まったという状態だと思います」
