「根っこ」「茎の切れ端」が残っていると…そこから再生

(コメ農家 毛利圭吾さん)
「重機とか使ったりしてやらないことには、とても人の手だけじゃ追いつかないですよね。取るのもすごく重たいので、こんなちょこっとでも。根っこからしっかりしているので、持ってくるとなったら、重たいんです」

重機を使うことにも問題が。オオバナミズキンバイは、根や茎の切れ端からでも完全に再生できるため、重機で大がかりに撤去したり、田んぼや畑に生えているのを知らずにトラクターなどの農業機械を使ったりすると、他の場所に広がる恐れがあると言います。

(コメ農家 毛利道郎さん)
「トラクターを使ったときに、この田んぼで洗って、次の田んぼに入っていくことは無理です。本当はやりたいんだけど、作業上無理です」

いったん広がれば完全駆除は極めて難しく、普段の農作業も出来なくなるという農家にとってまさに悪夢のような状態。米の収穫にも影響が心配されています。

(コメ農家 毛利道郎さん)
「減収になります。お米が悪いし(お金の面で)マイナスですね。プラスには絶対にならない」

オオバナミズキンバイの研究の第一人者・稗田真也さんは、桑名市で田んぼに広がった事例は、今まで以上に深刻だと話します。

(豊橋市自然史博物館 稗田真也学芸員)
「これまで、水路とか池とか湖という水辺に侵入していることは、よく見られていた。水田の中、田んぼの中に侵入して生い茂っているという事例は、実は多くはない。その点において、侵入のステージが進行しているのではないか」