2000年9月に発生した「東海豪雨」。名古屋では1時間97ミリの大雨となり、市内の4割が浸水しました。

都市型水害として注目されたのは、行き場を失った雨水が街にあふれる内水氾濫です。あれから25年。

名古屋駅からほど近い中川区にことし完成した広川ポンプ所は、この地域の洪水対策の「要」。見た目は3階建ての建物ですが、地下に巨大な構造物が!

(名古屋市上下水道局 西部水処理事務所 小材新一所長)
「雨水を名古屋中央雨水調整池にためて、こちらのポンプ所までもってきて、中川運河に排水する施設」

名古屋駅の周辺では、西区から中川区にかけて地下約50メートルには、全長約5キロの名古屋中央雨水調整池の整備が進んでいて、小学校のプール約400杯もの雨水を貯められます。

この水をくみあげて中川運河に排水するのが、広川ポンプ所です。深さは65メートル。名古屋城天守閣がすっぽり入る程の深さです。

(小材所長)
「名古屋駅周辺は、地下鉄も名古屋高速も通っている。リニア中央新幹線も通る予定。それを避けるために地下深くに雨水の管を入れる必要があった」