『となりのトトロ』『風の谷のナウシカ』など名シーン風の映えスポット


休日に、長久手市役所の「ジブリっ子」が集まったのは、市内にある石作(いしつくり)神社。境内の森は、まさに「となりのトトロ」に出てきそうな場所です。早速「映えスポット」を探すジブリっ子のメンバー。ジブリっ子の家族をモデルに、次々にシャッターを切っていきます。

(長久手市税務課・與語真利奈さん)
「だいぶトトロっぽい雰囲気。メイちゃんとサツキちゃん気分になれそうな場所が見つかりました」


続いてジブリっ子が向かったのは、収穫目前の田んぼ。金色にたなびく田園風景をバックに撮影するのは、「風の谷のナウシカ」の名シーンです。『その者、青き衣をまといて、金色(こんじき)の野に降り立つべし』風な写真が撮れる映えスポットです。

(長久手市税務課・與語真利奈さん)
「普段この辺りは歩かないけれど、改めてみるとジブリっぽいところがある」


最後にやってきたのは、市内のカフェレストラン。造園会社の敷地内にあり、美しいガーデンを楽しむことができます。ここが「借りぐらしのアリエッティ」に出てきそうとのこと。

(長久手市税務課・與語真利奈さん)
「小川の感じとか、めちゃくちゃ”っぽい“。森に迷い込んだような雰囲気が女性に人気になりそう」


今回ジブリっ子が訪れたのは、どこも特別な観光地というわけではありません。しかしメンバーは、こうした「長久手市の日常の風景」にチャンスを見出したいと考えています。

(長久手市税務課・與語真利奈さん)
「ジブリは『暮らしに密着している』と私たちは答えを出した。ジブリパークの中ではジブリの世界感を楽しんでもらって、長久手(市街地)では、日常の生活の中でジブリっぽいところを感じてもらえれば」

コロナ禍で長く苦しんできた周辺の宿泊業者も期待


ジブリパークから車で約15分の場所にある、愛知県豊田市の猿投温泉。天然ラドン温泉という、全国的にも珍しい泉質の湯が自慢です。こちらでは、ジブリパーク開園のチャンスを逃すまいと奮闘しています。

(猿投温泉・村上知隆総支配人)
「床は全面を張り替えました。ロッカーも全て新品と交換しました」

2022年9月、浴場周辺を大幅にリニューアル!湯船の床も張り替えたほか、サウナブームにも対応しようと、サウナ室に高温の蒸気を発生させる「ロウリュ」も導入しました。


(猿投温泉・村上知隆総支配人)
「(Q経費もかかった?)まぁ、“うん千万円”使わせてもらって、世界的にも有名になるだろう施設が近くにできる。ここは”勝負をかけるところ“」

ジブリパークに大きな期待を寄せる理由は、やはり「新型コロナ」です。

(猿投温泉・村上知隆総支配人)
「泊まる方がほとんどいない月もありました。コロナ前と比較すれば7~8割減という月もありました」


コロナ禍で、長らく苦しんできた宿泊業。国による旅行支援も始まった中、ジブリパークへの期待は高く、すでに、ジブリパーク利用者の予約10組ほど入っています。全国から、そして将来的には海外からも旅行客を迎えようと、準備は万端です。


(猿投温泉・村上知隆総支配人)
「待ちに待ったといいますか、宿泊業だけでなく愛知県の観光業を全国的にも知っていただけるビッグチャンス。かなり期待しています」

ジブリパークの周辺自治体では、それぞれが地域振興につなげようと様々な対策をとっています。今後は、「長久手を訪れた後に瀬戸市の焼き物」を見に行く、など、自治体同士の担当者が連携をとって、パーク周辺を効率良く観光してもらえるような話し合いも始まっているようです。

CBCテレビ「チャント!」11月1日放送より