「ヘルプマークの女性が躍る」夜の歌舞伎町で…
動画にはヘルプマークを身に着けた女性が、被災地支援を呼びかける募金箱が設置された銅像にまたがり、踊る様子が写っていた。
コメント欄をみると「ヘルプマークはまるでアクセサリーだ」「オシャレとして付けてそう」といった批判が相次いでいた。
動画は9月に投稿されたもの。撮影場所は東京・歌舞伎町の広場のようだ。
真偽を確かめるため、私は東京・歌舞伎町へ向かった。
9月下旬、平日にもかかわらず広場には多くの若者が集まっていた。その多くが“地雷系”ファッションに身を包んでいる。ヘルプマークについて聞き込みを開始した。
(記者)
「Q.すみません、愛知県のCBCテレビです。ヘルプマークについて取材をしていまして、周りには付けている人いますか?」
(少年)
「います。新宿にいる子で付けている子、ちょいちょい見ますね」
インタビューに答えた多くの人が、夜の歌舞伎町で「ヘルプマークをつけた若者」を度々目撃すると話す。周辺を見渡すと確かにヘルプマークをつけた若者がいる。
聞き込みを開始してから2時間程経った頃、動画の女性によく似た人物を見つけた。声をかけると取材に応じるという。

(女性)
「(ヘルプマークをつけている理由は)免疫系の病気があって、つけているだけで救急車優先、暑い時に水を買ってあげると言ってくれたり、そういう感じです」

18歳の女性。ヘルプマークは「オシャレ」ではなく、咳や熱などの症状が突然、ひどくなることがあるため、身につけているとのこと。
私は、銅像にまたがる“あの動画”を女性に見せた。
(記者)「この動画は?」
(女性)「私じゃないですか!」

動画は女性が自分で投稿したものだった。
(記者)
「Q.どういった理由であげたのですか?」
(女性)
「ノリで。周りにも(銅像に)乗っている人がいたので」
「炎上しました。(身に着けたヘルプマークは)ファッションマークだとか言われました。でも、ガチのヘルプマークです」
女性は、動画を見た友人たちには自身のヘルプマークが「オシャレ」ではないことを説明したという。