落盤で分割された「宮澤第3隧道」千曲川の浸食で廃道化に

小諸市(こもろし)を走る県道142号には、昔造られた「宮沢第1隧道」と「宮沢第2隧道」が今も使われており、その先の「宮沢トンネル」の近くには「宮澤沢第3隧道」が眠っています。
中央部分で2つに分かれ、明かり区間がある奇妙な構造をしており、南北どちら側の坑口も立派な造りで、まったく同じ姿をしています。
近くにある宮沢集落の方によると、「宮澤第3隧道」完成後に落盤が起き、その後補修をして崩落部分に坑口をつけたとのこと。しかし、すぐ側を流れていた千曲川の浸食が進み危険だったため、廃道になったそうです。

道マニアが調査したところ、「宮澤第3隧道」は明治45年にはすでに存在していたことが判明。しかし、その後崩落してしまいます。「昭和8年12月竣工」と書かれた扁額が残されていることから、昭和8年に復旧工事を行い、その年を竣工年として扁額に記したのではないか、と道マニアは考察します。
「宮澤第3隧道」の近くには、「宮澤第3隧道」よりも前に使われていた隧道も存在。土砂崩れで崩落したため隧道の形跡はありませんが、初代宮澤隧道の跡地は切通しのような姿をしています。
2024年4月16日(火)午後11時56分放送 CBCテレビ「道との遭遇」より