「横断歩道を認識しづらくなる」

交通量の違いで横断歩道の「すり減り方」も違ってきますが、比較的交通量の多い道路だと横断歩道は2年から3年で塗り直しが必要と言われているということです。

愛知県では2022年時点でおよそ8万4000本の横断歩道がありますが、昨年度一年間で塗り直しにかかった費用はおよそ11億3200万円。白線の間隔を広げることで費用削減が望めます。

現在、東海地方の横断歩道では名古屋市の2か所と犬山市の1か所で白線の間隔が拡大されています。全国では愛知を含め宮城・福島など6県で間隔を広げる作業を実施。

しかしきのう行われた横断歩道体験会では、目の不自由な人からこんな感想が…

(視覚障害者)
「(白線の感覚の広さは)実際に歩いてみて違和感はなかった」
「顔を上げていると割と見えるんですけど、真下を向いていると白線のない部分がすごく広いので、ここは横断歩道なのかと心配になった」

塗料の凹凸を足で感じたり、白色と黒色の間隔で長さを予測している目の不自由な人にとっては「横断歩道を認識しづらくなる」という意見も。

そのため、警察庁は間隔を広げる対象を、音で信号を知らせる装置と、誘導ブロックが設置された横断歩道に限り作業を進めていく方針です。