定刻に着いても・・・「置いて行かれた」と怒られる

(東海地方の民間バス運転手)
「お客さまがいつもは1~2分遅れるからという感覚で、バスが定刻に着くと、『置いて行かれた』などと、中には無理矢理扉をたたいて乗ってくるお客さまもいる。営業所に『置いて行かれた』と電話が入り、その後、乗務員が営業所に帰ってくると『なぜお客さんを置いて行った』とめちゃめちゃ怒られる」

運転手がこうした働き方を余儀なくされる中で、実際に市民にも大きな影響が出ています。

CBCテレビのアンケート調査では、この地方の路線バス会社9社中6社が、既にダイヤの変更や減便、終バスを早めるなど暮らしに直結する影響が出ていると回答しました。

名古屋大学大学院で公共交通などを研究している加藤博和教授は、「2024年問題」がさらに運転手不足に拍車をかけたと指摘します。

(名古屋大学大学院 加藤博和教授)
「労働時間の規制が2024年4月から始まったが、それによって働く人がたくさん必要になるが、入ってこないので余計に厳しくなった」

それでも、状況を改善するには待遇改善が不可欠だと話します。

(名古屋大学大学院 加藤博和教授)
「待遇を良くする、給料を上げることが大事だが、自治体が補助金を上げることもやらなければならない」