高校入学からコロナ禍、理想とは程遠い日々。

2020年4月、山田ひなたさんと長谷川乃愛さんはフェンシング超強豪の愛工大名電高校に入学しました。

中学時代には全国的に有名だった2人がインターハイ上位進出を目標とした矢先、新型コロナの影響で大会が中止になりました。


愛工大名電高校 長谷川乃愛さん:
「無くなったって聞いた時はどこにモチベーションも持ってやればいいのか」

愛工大名電高校 山田ひなたさん:
「せっかく高校入って初めての大きな試合に出れないってのも本当に悲しくて」

思い描いた高校生活とは異なる日々が続きました。

2人の出会いは「わからないくらい小さい頃から」


フェンシング仲間の親を持つ2人は生後間もなく出会いました。

小学2年生のときにフェンシングを始めてから10年間同じチーム。個人戦の大会では決勝で対戦することもありました。

別々の大学に進学する2人で戦えるのは今年が最後


愛工大名電高校 長谷川乃愛さん:
「あと1個足りないんで一番上の1位が」

8月上旬に行われた最後のインターハイ。

愛工大名電は他を寄せ付けない強さで順調に勝ち進みましたが、東京代表の東亜学園に3勝5敗で惜しくも敗れ準優勝で最後の夏を終えました。

1回戦 :愛工大名電 5-0 柏陵(千葉)
2回戦:愛工大名電 5-0 高松北(香川)
3回戦:愛工大名電 5-1 札幌大谷(北海道)
準々決勝:愛工大名電 5-0 沼田女子(群馬)
準決勝:愛工大名電 5-0 安来 (島根)
決勝:愛工大名電 3-5 東亜学園(東京)

勝ち負けよりも悔しいことがある

インターハイで優勝に手が届かなかった“悔しさ”と“もう一つの悔しさ”がありました。それは高校3年間の大会が全て無観客開催だったことでした。

愛工大名電高校 山田ひなたさん:
「正直3年間の中で一番見せたかったのは両親たちなので、インターハイでも直接見せてあげられなくて悔しい」

10年間ともに歩んだ仲間が大学では“ライバル”


新型コロナに振り回され続けた高校3年間を過ごした山田さんと長谷川さんは別の大学に進学し、別々の場所でフェンシングを続けます。

愛工大名電高校 長谷川乃愛さん:
「次はライバルってなったらより一層頑張ろうって思いますし、一番上の決勝で当たりたいなというのが新たな目標」

愛工大名電高校 山田ひなたさん:
「成長した姿を次の試合とかで当たったときに見られるのが楽しみ」

幼い頃からともに歩んだ山田さんと長谷川さん。次はライバルとして。