“永世称号”をとるには…「安定感が必要」
(柳沢)今回の注目は棋聖のタイトル「永世称号」。この「永世称号」というのは、プロ棋士を引退した後に名乗ることができる称号です。実はこの各タイトルに対して、永世称号を名乗れる対象者は、それぞれ違うんです。
国内で現役のプロ棋士180人いる中で、永世称号を持っている人はたったの9人しかいません(藤井七冠を除く)。中でも羽生善治さんは、かなり永世称号を獲得されているということなんですが、今回藤井七冠が獲得した「永世棋聖」。これは通算で5回以上タイトルを獲得すると、与えられるということなんです。
(若狭)改めてこの「永世称号」を取ることの難しさ、ハードルの高さというのはどういうところなんでしょうか。
(杉本八段)やっぱり安定感が必要で、一つのタイトルを取るのに勢いも必要ですけども、取った後ですね、毎年毎年防衛戦で一番勢いのある挑戦者がやってくるわけで、そういう人たちを相手に防衛し続ける大変さですよね。
(若狭)勢いだけではなく、その安定感が皆さんに共通している部分なんですね。
(杉本八段)もちろん、タイトルホルダーの調子が悪いときありますが、それでも防衛戦は必ずやってきますから、そういうときにしっかり防衛できる人が「永世称号」を取れるのかなと。