(若狭敬一キャスター)
新型コロナウイルスワクチンの副反応問題について、大きな動きがありました。
東京で大石さんが取材をしています。

(大石邦彦アンカーマン)
はい、東京地方裁判所前に来ています。新型コロナワクチンの接種が本格的に始まってから3年が経過しました。国民の約8割が接種したと言われているこの新型コロナワクチンに関して、きょう(4月17日)は大きな節目の日になるかもしれません。

接種後の体調不良に悩む患者と死亡者の遺族がですね、コロナワクチンは薬害だとして慰謝料などを求め、国を訴えました。

17日午後1時ごろ、東京地方裁判所前に集まったのは、新型コロナワクチンの接種後、長期にわたり体調不良に悩む患者と、亡くなった人の遺族です。

(接種後 息子を亡くした女性)
「(亡くなったのは)19歳の息子です。ワクチンを打たせてしまったことへの後悔と申し訳ないという思いを持ちながら、きょうまで来た」

患者の会と遺族会、あわせて13人が国を相手取り提訴しました。

請求内容は、1人あたり慰謝料などの損害賠償300万円を支払うことなどで、訴えにはワクチンによる健康被害を「薬害」と認め、謝罪することも含まれています。

(ライトハウス法律事務所 青山雅幸弁護士)
「今回の集団訴訟は、国の不正義を問い、それを正すための訴訟です」

(接種後 夫を亡くした河野さん)
「私の主人は生きていたかったと思います。主人は本当に無念だったと思います。本当に国は責任を取ってください」

新型コロナワクチンはこれまでに4億3600万回の接種が行われ、3万7000件あまりの副反応、2193人の死亡事例が報告されています。

しかし、国は一貫して、接種に特段の問題はないという立場をとっていて、裁判はワクチンの副反応を巡り、全面的に対決する形となります。