「性的マイノリティ」。
LGBTQなどとも表現され、最近では聞きなれた言葉ですが、中には、自分をうまく表現できず悩む人は少なくないといいます。
その実態について、島根県松江市に住む性的マイノリティの当事者が取材に応じてくれました。
山陰の自治体でも新たな動きが出ています。
(音)性的マイノリティの人
「LGBTで苦しんでいることは、世の中に偏見があることもありますし、会社だったり、誹謗中傷にネットであったこともありますし。」
いまだ社会から偏見の目で見られることも多い性的マイノリティの人たち。
佐藤 みどり さん
「言えない方ももちろんおられますし、言ったにもかかわらず『私はあなたを娘以外で産んだつもりはない』とか。そういう風に否定されたことを言われましたっていう方もおられましたし。」
こう話すのは、島根県松江市に住む佐藤みどりさん(34)。
3月末までは警察官でしたが、現在は、性的マイノリティについての相談にのったり、当事者のコミュニティを開いたりしています。

佐藤 みどり さん
「私は、体は女性で、心は男性に近くて、恋愛対象が女性になります。髪の毛もメンズライクなので、男性に見られる方が嬉しいですね。」
佐藤さん自身も、性について悩んできた1人です。
佐藤 みどり さん
「思い起こせば、ランドセルが赤いことが嫌だったり、スカートが嫌だったりというのがあったので。」
今では、家族や友人、同僚にも自身のセクシュアリティを話せるようになりましたが、以前はありのままの自分を打ち明けられず、大学の卒業式では自分の好みに反して袴を着るなど、周囲に合わせていたといいます。

また、過去にはパートナーがいた佐藤さん。
カップルで生活する中で壁にぶつかることも。
佐藤 みどり さん
「性的マイノリティのカップルは、社会的な制度の適用が無いというのがあるので、金銭面とか生活面としてもすごい不遇な状態であると思うので、課題が大きいのかなと思います。」