舞台は宍道湖一周およそ56キロです。
30年にわたって島根県消防学校で続く伝統行事、「スーパー体力錬成」。走って、10キロの荷物を背負って、消防士として厳しい訓練が12日まで2日間行われました。
合言葉は「百錬成鋼」です。


気勢上げる学生
「あと3分の1頑張るぞ、おーっ。」

42人の学生が挑むのは1994年から続く消防学校伝統の宍道湖一周訓練です。11日早朝に消防学校をスタートして宍道湖の北側を走り、この日のゴール、長い登り坂の先にある宍道ふるさと森林公園を目指しました。

参加した学生
「疲れましたー。」
「だいぶ(足に)来てます。」
「弱音を吐きそうな時もありますけど、みんなで支え合って行ける所が、絆が深まったんじゃないかな。」

教官
「これは(実際の出動なら)今、災害現場に向かう途中の進出拠点に着いた所です。もしかしたら現場はまだ先かも知れんという所で、気を抜くことがないようにこの訓練続けて行きたいと思います。良いですか。」

「百錬成鋼!」

今年のスローガンは心と体を何度も鍛える「百錬成鋼」。この日はテントを張ってここで野営しました。

そして12日。

円陣
「昨日は昨日でみんなで一緒にのりきりましたがまた今日も暑い中きついことが考えられます。きつい中ですがみなで声を掛け合って全員で完走できるように頑張っていきたいと思います。第一中隊いくぞー!よーし!」

参加した学生
「ロープ担ぐ!…そう担ぐ!…」

2日目の12日はホースやロープといった資機材を担いで20キロ先の消防学校を目指します。

日差しが差す中1人が背負う荷物の重さはなんと10キロ以上…!

参加した学生
「ホース重たいですけどいいトレーニングになります。」
「全員でやり切ってやろうッて気持ちでやってます」

目指すは、体力・精神力、そして協調性を高めることです。

島根県消防学校 井谷弘文 教官
「自分たちから学ぶ姿勢そして現場を意識した訓練を実施することで、自分たちで気付きを得てしっかり学んでいく。お互いに私たち教官も含めて一緒に学び育っていくような体制でいけたらと思っています」

宍道湖を一周りして一回り大きくなった学生は、11月まで訓練を続け、消防署の現場に配属されます。