今年5月、島根県出雲市の郊外に、レストランやホテルなどが集まる複合施設がオープンします。
手がけるのは全国で飲食店を展開する東京の企業。今回、市街地ではなく郊外を選んだのには、あるワケがありました。
2月、取材班は建設真っ最中の現場へ。
記者 木谷茂樹
「これですかね。工事が行われてますけど」
建設工事が行われていたのは、出雲市多伎町と湖陵町にまたがる西海岸。
ここに一体何が出来るのか?
バルニバービウィルワークス 石倉治社長
「レストランと宿泊施設を併設している。自然の持っている力を最大限に利用してこの施設を作っていきたい」
5月1日オープン予定、複合施設「WINDY FARM ATMOSPHERE」。
夕日を望むテラスのある185席の大型レストランに、オーシャンビューのホテル。さらに、テイクアウトが可能な飲食店が並ぶ大型パーキングエリアが誕生します。
しかし、その場所はというと…、市中心部から離れた郊外。さらに、レストランとホテルが建つのは崖の上です…。
一体なぜこのような場所に?
バルニバービウィルワークス 石倉治社長
「こんな自然がある環境は都会では絶対ない。世の中的には『バッド・ロケーション』と言われるがそうじゃない。僕らが『食』でこの土地の物を使い美味しい料理を提供してまず来ていただく」
施設を手がけるのは、東京に本社を置き、全国でこだわりの飲食店を90店以上展開する「バルニバービ」。
「食から始まる地方創再生」をコンセプトに事業を展開しています。
バルニバービ 佐藤裕久会長
「地方創生というと何もない所にいまから作るという感じだが、(地元の人も)地方にある文化や歴史を誇りを持って思い出してもらい、我々が加わって化学反応を起こすことを『創再生』とよんでいる。(レストランでは)魚でも島根県浜田漁港からも仕入れますし、鳥取の境港からも仕入れさせていただく」
地域の食材と自然が持つポテンシャルを引き出し賑わいを生む。
核となるレストランの建設現場に特別に入ることが許可され入ってみると…。
バルニバービウィルワークス 石倉治社長
「(記者)かなり横に広いが?」
「店内と同じ区画の広さでテラス席を作る。目の前に夕日が落ちる。美味しいご飯も必要だが、この施設に行ってみたい空間を総合的に作っていかないと戦っていけないので」
さらに、バッド・ロケーションを逆手に取ったのが・・・
記者 木谷茂樹
「いまこちらではある施設が建設真っ最中なんですがご覧ください。この洞窟のような穴、実はホテルの一室なんですね。何ともオシャレなデザインです」
レストランの地下にあるホテル。
洞窟の中をイメージしていて、全8室すべてオーシャンビュー。朝日や夕日を望みながら、テラスのジャグジーが癒しを演出します。
バルニバービウィルワークス 石倉治社長
「このエリアの方が求めているものは何だろうというものを、一緒に作っていきたいという思いが僕たちのやりたいことなので」
食を通じて地方に新たな風を。
出雲の新たなランドマークとなるか大注目です。