続く物価高騰は、子どもたちの学校給食にも影響を与えています。
材料費は抑えても、栄養やボリュームは落としたくない。給食を作る現場では、日々奮闘が続いています。
鳥取県米子市の和田小学校。
児童たち
「おいしい給食をありがとうございます。いただきます」
正午、お楽しみの給食タイムです。
この日の献立は、ご飯、カレイの南蛮漬け、たくあんや小松菜などが入った「はりはり和え」、豚汁、それに牛乳です。
児童
「おいしかったです」
「(好きな給食メニューは)黒糖パンです。いつものパンより甘いんですけど、それよりもちょっと甘くておいしい」
食べ盛りとあって、おかわりする姿も…。児童らはペロリと完食です。
この子どもたちの大好きな給食。
ここにも値上げの波が襲いかかっています。
米子市学校給食課 伊藤康恵課長
「昨年度から比べますと、すべての食材が値上がりしている状態です。これほどの値上がりをするとは正直想定外でした」
米子市の第二学校給食センター。
ここでは市内9校、約4500人分の給食を作っています。
ほとんどの食材が値上がりする中、調理に欠かせない「あれ」も値上がりしているといいます。
米子市学校給食課 伊藤康恵課長
「原油高の影響を受けている揚げ油は5割増しの金額で」
唐揚げやフライなどに使う揚げ油。この価格が約1.5倍に。
子どもたちの大好物「唐揚げ」がメニューから消えてしまうのか?
いやいや、そこはプロ、栄養士が知恵を絞り献立を考えています。
米子市給食課 伊藤康恵課長
「完全な揚げ物でなくても、揚げ焼きという油の量を少なくして、でも食べると揚げ物のような形になるというような調理方法も工夫しています」
他にも、炒め物や焼き料理にしたりと、調理方法を駆使しバリエーションを増やすことで、子どもたちが満足できるように努めています。
さらに、値段の高い食材は、同じ栄養価の食材に置き換えるなどの工夫もしています。
しかし、このような工夫でも補えきれない価格高騰分に関しては、家庭の負担になるのでしょうか?
米子市学校給食課 伊藤康恵課長
「地方創生臨時交付金というのがありまして、米子市では、それを活用して市が食材費高騰分を負担して保護者負担を抑えるような形でやっております」
終わりが見えない物価高騰。
牛乳は12月納入分から値上がりする予定とのこと。
使いたい食材を気にせず使える日は、いつ戻るのでしょうか?