今年度、クマの目撃件数が過去最多となっている島根県では、県内の森林の状況やクマの捕獲件数などから、どこがクマのリスクが高いかを表すリスクマップを作成していて、14日、その研究結果が発表されました。
1月末までの島根県内のクマの目撃件数は1546件と過去最多。
去年6月には、松江市宍道町の住宅街で目撃されたり、また、去年3月には、江津市の山あいで作業していた男性がクマに襲われ、大けがをしました。
島根県中山間地域研究センター 鳥獣対策科 田川哲 専門研究員
「これが実際の冬眠穴だが、入口は60センチ位で小さいもの」
「現場にいた森林組合の皆さんも『こんな小さいのが冬眠穴っていうのは知らなかった、驚いた』と表現されていた」
江津市で男性が襲われたケースは、クマが冬眠する穴を囲んで作業してししまったため、クマが逃げ場を失い、近づいてきた被害者を防衛的に攻撃した可能性が高いということです。
島根県中山間地域研究センターでは、こうしたクマの被害を減らすため、出没予測の研究を行っていて、その中には、クマのえさとなるドングリがなる植物の種子の数を基にしたものもあり、今年度、高い確率で予測できたということです。
(インタ)島根県中山間地域研究センター 鳥獣対策科 田川哲 専門研究員
「住民に対しては、そういったリスクの高い場所で住んでいることが分かったのであれば、誘引物(例:柿など)を除去するとか、道を歩く時にも気を付けて歩くとか、そういったところに役立ててもらいたいなと思っている」